製本するにあたって、部位の名称などを覚えておきましょう。
ここではハードカバーの本を例にとって説明しています。
- 表紙
- 一番表側にくる本自体をくるむ素材のこと。紙以外にも布や革などが用いられる事もある。
- 見返し(紙)
- 本の中身と表紙部分を繋ぎ合わせる為の紙。貼付けた方を「きき」、貼らない側を「遊び」とも言う。
- 本文
- 本の中身となる部分。
- しおり紐
- しおりとして使用する紐の事。紐ではなく短冊状の紙片を用いる事も。
- 花布
- 中身の補強の為に糸を縫い付けたり布をあてていた名残り。現在は装飾の目的で貼られている場合が多い。
- 寒冷紗
- 背の補強や、中身と表紙のつなぎを補強する為に貼られる布(紙)。
- 背紙
- 背の補強に貼られる紙。
- 支持体
- 本文をまとめる為にページを綴じ付けるもの。平らな麻繊維や紐、リボンや表紙そのものに綴じ付ける場合もある。
- クータ
- 本を開いた時、背と中身との間に構造上生まれる空間を補強する為に貼られる紙。
- 折り丁
- 製本する為に折り畳まれた紙の事。その単位。
- 背
- 本の綴じている側をさす。本の後ろ側。
- 小口
- 本文の綴じていない側(断面)のこと。背と反対の前側を「前小口」と言う。
- のど
- 本を開いた際、綴じられている奥側をさす。
- チリ
- 表紙の中身より大きい部分。チリがあることによって中身が直接外部に触れず、保護される。
- 溝
- 本を開きやすくする為につけられるもの。上製本の場合、表紙を貼る台紙に隙間を開ける事によって柔軟性が得られる。
- 天
- 本を立てた時、上にくる側
- 地
- 本を立てた時、下にくる側